前回は中学3年生を対象とした公立高校受験に向けて必要なことをブログに載せさせていただきましたが、今回は中学1年生および2年生を対象に公立高校受験について述べたいと思います。
よくご存じのことだと思いますが、公立高校受験の選抜資料になる内申点は中学2年の学年末の成績と中学3年の後期中間テスト後の成績を基にして135点満点で評価される点数を指します。
ここで念を押しますが、中学2年の成績というのは学年末の成績であって、後期の成績ではありません。前期終了で受け取る成績が前期の成績だから、後期終了で受け取る成績は後期の成績だと勘違いしている場合がときどき見られます。そして、前期で成績が悪くても後期で頑張れば成績は上がるのが当然だと思っている人も結構多くいますが、現実はそんなに甘くありません。前期についた低い評価を後期で上げるのはかなり苦労します。そう簡単には上げられないと覚悟しておくべきです。だから、中学2年生は、成績を気にするならば前期の最初から手を抜かずに力を注いでいかなければならないのです。徐々に調子を上げていこうと考えていたら間に合わなくなります。
それは実際に中学1年生にもあてはまります。内申点は2年生以降の成績でつけられるのだから2年生から頑張ればいいという発想は止めてください。
英語や数学は特に知識を積み重ねていく教科なので、中学1年で躓いてしまうと中学2年の内容を理解することがたいへん難しくなります。だから、1年生の段階での理解不足は2年以降の成績に響いてきます。また、国語、社会、理科の教科でも、1年で苦手意識を持ってしまうと成績を上げていく意欲が生まれにくくなりますし、たとえ2年から気持ちを入れ替えて頑張っても1年の内容の知識不足は入試対策の段階で自らの足を引っ張ることになります。
主要5教科ばかりでなく体育・音楽・美術などの実技科目でも、2年生から気持ちを入れ替えれば、成績は簡単に上げられるという考えはなるべく持たないほうがいいと思います。技能を評価される教科では生まれつき才能に恵まれた生徒も確かにいます。そしてそのような生徒は努力しなくても高い成績がもらえるので、周りから羨ましがられます。でも、それは一部の生徒にすぎません。高い評価を得る多くの生徒はコツコツと努力を積み重ねているところを見せていく生徒です。つまり、2年生から努力し始めてもそれが評価されるのには時間がかかるということです
技能教科を担当する先生の多くは、中学1年だけでなく、中学2年でも、場合によると3年間通してその教科を担当する可能性があります。そして長い期間その生徒を見ている先生方は、その教科がその生徒にとってどんなに苦手な教科であっても、その生徒が努力を組み重ねていく過程を高く評価してくれます。逆に、普段がいい加減だと、いざというときに頑張っている姿を見せてもあまり高い評価をつけてくれなくなってしまいます。
だから、「まだ中学1年生だから」とか、「まだ中学2年も始まったばかりだから」と思わないでください。
高校受験に向けての準備はもう始まっているのです。