前回の続きです。今回は、少しでもレベル上位の高校を選ぶことのメリットとデメリットについてお伝えします。
自分の実力で入れる最もレベルが高い進学校を目標にして合格を勝ち取った場合、どうしても考えてしまうのが、周囲の同期生に追いついて行けるのだろうかということだと思います。このプレッシャーは気の弱い生徒にとってはデメリットです。気持ちで負けてしまうと本来の力が発揮できなくなる心配があります。
しかし、この不安は杞憂で終わることが多いと思います。周囲が皆ライバルで競い合いの中で自分は置いていかれるだろうというイメージは、実際に進学してみるとあくまで自分が作り上げた虚像だったことを知ります。
進学校と呼ばれる高校へ進学した場合、お互いに大学進学を目標に頑張っていることが前提でクラスメイトや先輩たちは接し合うので、ライバルというよりも仲間意識のほうが強くなる傾向があります。だから、互いに励まし合ったりして大学進学への意識づけや大学進学のために必要な情報収集が無意識のうちにできてきたりします。周囲に置いて行かれることよりも、むしろ周囲に引っ張られていると感じることのほうが多いのではないでしょうか。
確かに実力不足で入学すると授業についていけなくなる心配があります。高校の授業内容は決してどこも同じというわけにはいきません。進学校のカリキュラムは大学受験を前提に進められるので、3年間のカリキュラムを早ければ2年間で終了させようという勢いで授業は進んでいきます。しっかりと予習をして授業に臨まないと成績が最低ランクの位置に定着する心配があります。
しかし、どれぐらいギリギリの合格であろうとその高校の合格レベルに達しているのですから、無闇に恐れる必要はないと思います。過去に多くの塾生をみてきた経験で申し上げると、高校の授業についていけるかどうかは合格後の本人の自覚次第です。日々の生活の中で必要な学習時間を維持していければ、確実に授業についていくことはできます。必要な学習時間の確保は塾などを上手に活用していくことをお勧めします。
進学校へ進学するならば生活の中でぜひメリハリをつけた学習時間を確保してください。