先日、公立高校受験に向けて知っておいてほしいことについてお伝えさせて頂きました。(4月13日・14日付)今回は、私立高校受験に向けて知っておいてほしいことについてお伝えしたいと思います。
私立高校の受験方法として、推薦(専願)入試、一般(併願)入試が一般的な制度としてあります。一部でオープン入試を行っている私立高校もあります。各高校によって制度の呼び方に違いがあるかもしれませんが、仕組みとしてはほぼ同じだと思います。つまり、私立高校を単願で受験するか、公立高校受験と合わせて併願で受験するか、どちらにするかによって受験方法を選択する仕組みになっています。
そして、どちらの受験でもほとんどの私立高校が内申基準点を設けています。(ごく一部の私立高校では設けられていないので、すべての私立高校というわけではありません。)つまり、その私立高校を受験するために必要な内申点が各私立高校から提示されるということです。提示された内申点に届いてないと推薦入試や一般入試の受験できないのです。残された方法は学科試験の得点だけで合否判定を行うオープン入試のみになります。しかし、オープン入試を行っていない私立高校の場合は内申点が届いていないと受験の機会は全くないということになります。
推薦入試の場合、内申基準点を満たしていれば学科試験を受けないで進学ができるのは周知のことです。一方、専願でも推薦ではない場合や併願で一般入試を受ける場合は、公立高校の入試前に私立高校の学科試験(一般的に英数国の3科目)を受ける方式を多くの私立高校が採用しています。
この私立高校の学科試験で点数が悪いと不合格にされるのではないかと心配されている受験生や保護者の方をときどき見かけますが、心配される必要はありません。
私立高校の入試(面接や学科試験)は進学の意志があるかどうかを確認するものです。すでに内申基準点を満たしている受験生なので、実力はそれで充分推測できます。たまたま学科試験でケアレスミスを連発して普段通りの結果が出せなくても、高校側から見ればそれは予想の範疇に収まっています。とにかく白紙の答案用紙を提出するような態度を取らないで今できる限ることをやりきったということが読み取れる答案用紙が提出されていれば何も心配する必要はありません。
私立高校の受験のシステムでは、その私立高校の内申基準点を満たしていれば推薦(専願)入試にしろ、一般(併願)入試にしろ願書が提出できます。あとは指定日に入試を受れば合格通知が受け取れる仕組みになっています。
再度お伝えしますが、私立高校の学科試験は公立高校の入試のような合否を判定する学科試験ではありませんので、その出来に一喜一憂する必要はありません。しかし、内申基準点を満たしていないと願書が出せず受験できないことになります。だから、内申基準点を満たしていないときはオープン入試を受けることが最後のチャンスになりますが、このオープン入試のハードルはとても高いと考えてください。合格できるのは数名というのが実態です。
だから、たとえ公立高校を第一希望としていても、併願でどこの私立高校を受験するかは早い段階で考慮して、その高校の内申基準点を上回る成績を維持することが必要です。